2020年に入り、5G(第5世代移動通信システム)の実用化が現実味を帯びてきました。
その最たる特徴は、超高速通信です。
現在、スマホやパソコンで主に用いられている4Gに比べ、5Gの通信速度は約10~100倍と言われています。これまで10秒かけてダウンロードしていたデータが、わずか1秒以下でダウンロードできるようになるということです。
これにより、YouTubeやNetflix・Huluなどの動画配信サービス、オンラインゲームなどの利用がより快適になり、ユーザー増加が見込まれます。
また、8Kなどの高画質映像、VRなどの特殊映像に応用すれば、よりリアルで近未来的な映像体験ができるようになるはずです。
他には、低遅延化という特徴があります。
今話題となっている、クルマの自動運転、離れた場所からの遠隔操作での医療手術などの技術が、5Gによって格段に向上することが予想されます。
既存の4Gでは、やはり多少のタイムラグが発生しますが、5Gでは、ほとんどリアルタイムでの操作が可能になります。
そして忘れてはいけないのが、IoTへの影響です。IoTとは、Internet of Things の略称で、あらゆるモノにインターネットが組み込まれることを指します。
例えば、Amazonのオリジナル製品である「Amazon Echo」は、普通のスピーカー機能に加え、音声で天気やニュースを教えてくれます。室内の他のモノと連動して、カーテンを開け閉めしたり、電気を点けたりすることも可能です。
このようなIoTが、5Gの影響でさらに普及されていくでしょう。近い未来、冷蔵庫が今晩のオススメ料理とレシピを教えてくれる、洗濯機が今日の降水確率や花粉の飛散状況を教えてくれる、ソファーが日頃の愚痴を聞いて話し相手になってくれる、、、そんなことも起こり得るかもしれません。
しかし、あらゆるものがインターネットと接続することは、便利さだけでなく危険性も含みます。
5Gによりインターネット化がより活発になれば、その分サイバー攻撃やハッキングにより、資産や個人情報が狙われるリスクが上昇することになるでしょう。
インターネットのおかげで、私たちはどこにいてもたくさんの情報を得られるようになりました。
ですが、それは自分自身の情報も外に漏れやすくなっているということです。
5Gを通して快適なインターネットライフを送るためには、もう一度インターネットの安全面について考え直す必要があるでしょう。